“ エンジェル・ハート #06 ” NTV-San-22.5

さて今回で6回目、後半へ入ったエンジェル・ハート。今回は香の兄、槇村の命日。
実は死んだ槇村の恋人が冴子だったのだ。設定では十年前なんですね。

 

だが、そんな命日に槇村を殺した犯人(遠山)から十年ぶりに冴子へメールが来た。
遠山は当時高校生でその時は逮捕されたのだが、少年院から脱走して十年間身を隠していたようだ。そして冴子にまつわる人間を殺し再び冴子に接触をもってきたのだ。

 

OP明け、大胆にも遠山がシャインを狙い現れたのだ。しかし何故かとっさに銃を向けるシャイン。殺気もない遠山に銃を向けたのは香の思いか、単なる元暗殺者としての本能か?この辺、あたかも死んだ香の心臓に意思があるように描かれているが、この設定は実に面白い。まーこれがなければシャインがいる意味ないんだけどね。

 

一方遠山の行動は、冴子を愛するがゆえの歪んだ愛らしい。そんなことは一般人には理解できないのだが、遠山、医師の見立てではもうそんなに長くない体らしい。それ故に十年ぶりに最後の力を振り絞り冴子への愛を貫こうとしているのか?


そういう解釈でいうなら一般人の私にも理解できる部分はある。未来のない自分に気づき愛する人へ思いを伝へたい…さらにこの男は両親からの愛を受けられなかった。冴子へ対し母親の愛情を求めたと言うもの。

そう言われると分かるかな…と言いたいところだが、だからと言って人を殺していい理由にはなんらありえない。

 

中盤、話がどう進むかと見ていたらなんと序盤に登場したミキに遠山が接触、連れ去ったとみられる。うーん、こんなトコを付いてきたのか。あんま関係ないなミキは。

 

クライマックス、ミキを連れ去った遠山だったが冴子を待っていたのかそんなに逃げようともしない。そこへ現れた冴子。

 

遠山は冴子に自分を殺すように言うが冴子は撃たずに遠山を抱き寄せるのだった(その前に三発ぶったんだけどね)。冴子も遠山の家庭環境を知り、槇村を殺された恨みを持ちながらも遠山の死を望んではいなかったのだ。

 

今回良かったのは、人の恨みを晴らす時、「これは○○の分、これは△△の分」トカ言って相手を殴るシーンをよく見るのだが、今回は冴子が遠山へ恨みを晴らす時、自分の分と香の分と冴羽リョウの分の三人ぶん殴った後、「これは貴方の家族の分」と言って遠山を抱きしめたのだ。これは今までありきたりだったワンパターン復讐シーンにいいオプションが出来たなと思った。


まー全てのシーンで相手を許すことがいいかどうかは分からないが、殴って終わる復讐なら相手を許すこともできよう。どっかでパクろうかなと思ったところだ。…因みにこれって原作どうだったんだろ?

 

さてさて今回も「家族」をテーマに、ラストは冴子だからできたいい行動と言っていいだろう。

話は単純なものだったが、冴子の人間がラストに描かれていたことは評価できる。