“ エンジェル・ハート #03 ” NTV-San-22.5

 上川隆也さんの冴羽リョウがすこぶる完成度が高いと評判のエンジェル・ハート
今回は「幸福の女の子」という謎の少女に海坊主が出会うストーリーなのだが、この女の子名前をミキといい、「シティハンター」では海坊主に好意を抱き相棒として喫茶店で働いている人だ。

 

エンジェル・ハート」では母親の帰りを待つ女の子という設定になっている。

ストーリーは、ミキと出会った海坊主。絵本を読み聞かせてもらううちに好意を抱く。
一方、母親を待ち続けているミキだが、肝心の母親は既に死んでいたと言うもの。これを知らせるか否かを迷う冴羽と海坊主。だがミキはそれに気づいていたのだ。分かっていながらも母親を健気に待ち続けている悲しい物語。

 

そしてこの中で母親は死んでも自分の心の中に居続ける…この言葉はシャインにも通ずるものがあった。シャインの心の中には香が居続けている。

加えて冴子の「鏡を見るといつもそこに母親がいる。年をとった自分がどんどん母親に似てきている」という言葉は鏡に時折映る自分の姿に香が変わっている事とリンクしているのだ。要はシャインにとって香は冴羽リョウとともにいたいがために住み着く地縛霊的存在ではなく、生きることの意味を教えてくれる母親というもっと大きな存在だということだ。

 

うーん、シンプルだが奥の深い物語。ラスト、ミキがどうなったかはウヤムヤで終わった。なんとなく海坊主が引き取った感じで終わったのだが、今後この子が登場することはないと思う。

 

後、ストーリー的に言えばいい話だったが、若干1時間にしては密度の薄い内容だったことは否めない。それは派手なアクションシーンがなかったからではなく、主人公冴羽リョウがミキの母親の死を告げるかどうかということしか波がなかったからだ。

 

原作を広げてドラマ化するんだからもう少し頑張って欲しかった。