“ 掟上今日子の備忘録 #01 ” NTV-Sat-21

 土曜日9時枠というのはくだらないドラマがモットーのような枠ですが(個人的感想)、見る側からしてみればメッセージ性や社会性を度返ししてらくーに見れるものがいいという方も多いものです(私もその一人)。

私はそれも含めて物語を作ることが脚本家の能力であり義務と考えます。
という真面目な話はさておき、

 

主人公掟上今日子は眠ると記憶がリセットされるという特異体質。
先天的ではないと言っていたので後半になるに連れその辺りの理由もわかってくるのでしょう。

因みにこの特異体質が先天的なものだと、話が違ってくるというか作れない。

 

→ 知識も経験も何もないから探偵云々より、まず話すこともままならない。

→ そもそも記憶がリセットされてることすら認識できない。

= この話は後天的でしか作れない。

 

だが後天的と言えど途中までの記憶は眠ってもリセットされない。これは都合のいい病気ですね。まー記憶喪失も部分的で一時的な事が多いので予定通りですが。

 

さて肝心の内容の方はと言うと、入口を少し端折ったのか原作通りなのかは分からないが、隠館さんが何故か探偵事務所の紹介屋という珍しい物を知っている。

 

会社で濡れ衣を着せられ、探偵を呼んでくださいと言う人…しかもそれをOKする上司…私の記憶は眠るとリセットされますとか頭のおかしいことを言い、さらに何の説得力もない診断書とか見せて納得させようとする探偵…もうこの時点でコメディ決定!

なので、

 

こんな雑な展開現実じゃありえねえ!

 

とか言っても絶対しんどいだけ。

そこから何故か素直に今日子さんの質問に答える皆さん。そして本人談を信じ早速記憶を睡眠薬によりリセットしにかかる犯人(そもそもそんなことしたら外部犯行でなく内部犯行決定になるのに)。しかし記憶をリセットされても想定内の今日子さん。

 

特に大した内容もなく話が進んでいく。

 

だが開始30分、睡眠薬入りの紅茶をかき混ぜるのにマドラーを置いてないからといって会社から支給されたペンでかき混ぜたトカ、そのペンは消せるペンで熱に弱いから紅茶を混ぜた後では使えなくなっているトカ、このペンは1人1本しかないトカ、まーこれでもかってくらいあからさまに制限をかけてくる。

 

ここまで来たら探偵の話であること自体崩壊している気がする。

 

しかしここで面白い展開が…それは話が解決したのだ。

そして探偵モノではまさかの2つ目の話へ。

 

これはある種画期的!

 

平行して2つの事件が発生することはあっても解決を見てからの2つ目は個人的に初!

しかも1本目と2本目の繋がりは全く無し。

2本目の閃きを1本目とリンクさせ1本目の事件がまだ解決してない事に気づくが、さすがに推理モノを1時間で2本というのは内容が薄くなりすぎる。

 

今後毎回2本立てなのだろうか? ならば推理モノの醍醐味を度返ししてまでの魅力が必要なのだが、今のところそれに該当するのはガッキーの可愛さと太ももチラ見せくらいだ。

 

だがこの話、色々タイムリーなネタを仕込んでいる。
原作モノなのでドラマ化されるまで少し時間が経っているが、消しゴムで消せるペンや
ネットクラウドなどを使い話を進めているところは興味深い。

 

欲を言えば新垣結衣演じる今日子のキャラが意外と普通なところだ。
記憶がリセットされるので色々仕込んで入るがコメディタッチに描くのであればもう少しあってもいい感じに思える。
ごくせんやマイボスマイヒーロー、最近ならドS刑事などの強烈さ(性格とは限らない)はない気はする。