“ 偽装の夫婦 #01 ” NTV-Wed-22

 設定は図書館司書である主人公嘉門ヒロ(天海祐希さん)がかつて自分を捨てた恋人に25年ぶりの再開を果たすのだが、突然結婚をしてくれと言われる。が、かつての彼氏陽村超治(沢村一樹さん)が実はゲイだったというもの。

しかしゲイであることを隠して付き合ったのではなく、自分と付き合ってゲイであることを確信した元カレ。

 

なかなか面白い設定ではあるが、それだけでは単なるコメディで終わってしまう。
が、遊川先生がそんなことでは終わらないだろう。と思いながら見ている。

だが、住んでる部屋の床が本の重みで抜け落ちるトカ、基本テイストはコメディか。しかもその修繕費(約300万円)をきっちり請求されてるし…コメディなら飛ぶトコだな。

 

更に金を借りに行ったのは親ではないような感じだ。育てのの親のようだ。
そこにいた面々も全然普通じゃねえ。今回はイントロダクションのようだったが、母親の妹照乃をキムラ緑子さん演じている。見た瞬間ひと癖ありそうだ。

 

だがお金を貸してくれと言い出せなかったのは引っ込み思案な性格だからか?
本があればそれでいいというところにも通じているのかもしれない。

 

そして意外と思ったのは元彼陽村超治の母親が登場したことだ。田舎に住んでる親の登場はもっと後半なのがセオリーだが、これはこれで珍しい。

 

が、それはそれとして、ここ最近のドラマの田舎は北陸ばっかだな。やはり新幹線開通が影響してるのか…。
まー流行りものを取り入れるのはドラマのこれ又セオリー。

 

話は戻って、主人公のヒロさんは心を閉ざしてしまっている…両親をなくしたことだけが原因なのかは不明だが、本音を言わず生きる道を選んだ。
そして家族の愛に飢えている、いや、家族の愛を知らずに育ったという感じだ。

 

物語はこの辺りを軸に進んでいくようで偽装結婚云々ではない雰囲気。
主人公ヒロさんが周囲の人達と接し心を開くことを取り戻していく、そんな感じだろうか。そして家族という存在も、血の繋がりではない形も存在することを示していくのか?

 

にしても最後の最後でぶっ込んできたな、ゲイに偽装結婚を求められ、シングルマザー(内田有紀さん)に告白された。


さすがは遊川先生、どうやってこの設定をとっちらかないように進めていくのか?
ヘタすればゲイ・レズが中心のアラフォーラブコメになってしまう。

 

来週以降にどうなる? という期待が持てる内容でありラストだった。

 

最後に。コメディとはそういうものだと思うが、はっきり言わない主人公をよそに周囲がどんどん自分で話を進めていく。ヒロ以外人の話を聞かないキャラばっかりなのが少し気になるところか。ある意味ヒロも心を閉ざし人の話なんて聞いちゃいないのだろうが。
まだ初回だが、ヒロの心の内を聞く人間がいないのが味の変化がない感じがする。
それを補っているのが時折出てくるヒロの心の叫び。
これってまー教科書的にいうと反則というか、自分は逃げに近い手法と思っているのだが、プロの演出なので何でもありだろう。

 

※この水曜10時枠、裏あんだよな…もう一つは近々。